韓国国防省は7日、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対応するために、アメリカの最新の迎撃ミサイルシステム「THAAD」をすべて配備し終えたと発表しました。
7日午前、南部のソンジュ(星州)では配備に反対する一部の住民たちが搬入を阻止しようとする中、「THAAD」の発射台4基が配備予定地に運び込まれ、すべての配備が完了しました。
これを受けて、韓国国防省のムン・サンギュン(文尚均)報道官は「韓国政府は、さまざまな弾道ミサイルの発射や威力を増した核実験などにより、一層強まっている北の核とミサイルの脅威から、国民の生命と安全を保護するための措置の一環で臨時配備をした」という声明を発表しました。
一方、THAADの配備に反対している中国やロシアなどを念頭に「周辺国が示している安全保障上の憂慮を解消する必要を認識していて、具体的な方法を議論するため関係国との協議を検討している」として、理解を求めていく姿勢を示しました。
韓国政府はTHAADを恒常的に配備するかどうかについては、環境などへの影響を調査して決めるとしていますが、中国が今後、反発を強めることは避けられず、中国に進出している韓国企業への影響などを懸念する声も上がっています。
-- NHK NEWS WEB