大手広告会社の電通は、労働環境の改善策として「取り組んだら『放すな』、殺されても放すな」などの言葉が記されている社員の心得、「鬼十則」を社員手帳に掲載するのを取りやめるなどの新たな取り組みを発表しました。
それによりますと、電通は来年度から社員の多様な価値観を反映させるためとして、管理職の評価に部下からの評価を取り入れる制度を導入するほか、各部署での有給休暇の取得率50%以上の達成を目指すとしています。
さらに、4代目の社長が作った社員の心得、「鬼十則」について、来年から社員手帳に掲載するのを取りやめることも正式に発表しました。「鬼十則」は「取り組んだら『放すな』、殺されても放すな」などの言葉が記され、去年、電通に入社し過労のため自殺した高橋まつりさん(当時24)の遺族も手帳に掲載しないよう求めていました。
電通は「引き続き社員の自由な提言や、かったつな議論を通じて、新たな企業文化の創造に取り組んでいきます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB