中国の先月の物価に関する指数が発表され、このうち、企業が製品を出荷する際の指数は、政府が進める余剰生産能力の削減などを背景に、鉄鋼製品の価格が上昇したことなどから、去年の同じ月に比べて上昇率が前の月よりも0.8ポイント拡大しました。
中国の国家統計局は9日、先月の物価に関する指数を発表し、このうち、消費者物価指数は去年の同じ月と比べて1.8%のプラスとなり、上昇率は前の月から0.4ポイント拡大しました。
中国経済が比較的安定していたことから、消費者物価指数はこのところ横ばい圏内で推移していましたが、先月は天候不良の影響で野菜など生鮮食品が値上がりしたことが指数の上昇につながりました。
また、企業が工場などから製品を出荷する際の値動きを示す生産者物価指数は、鉄鋼製品の価格が上がったことなどから去年の同じ月と比べて6.3%のプラスと、前の月よりも上昇率が0.8ポイント拡大しました。
中国経済の専門家は「政府が進めている鉄鋼などの余剰生産能力の削減や、生産現場での環境規制の強化が鉄鋼やアルミ製品などの価格の上昇につながった。こうした製品を使用する業種は多いため、値上がりは幅広い分野に影響している」と話しています。
-- NHK NEWS WEB