北朝鮮に拉致されてことしで40年が経過する横田めぐみさんの家族がさいたま市で開かれた集会に出席し、核の問題をめぐって緊張が高まる中、「1日も早く姉と抱き合える日を作ってほしい」と拉致被害者の早期帰国を訴えました。
この中で、横田めぐみさんの弟の拓也さんは、姉が中学1年のときに拉致されたことに触れ、「拉致されなければ、高校や大学に進学したり、会社に入ったり、恋人ができて家庭を持ったりという当たり前のことができたはずなのに、姉はそうした機会を一瞬にして奪われました」と話しました。
そのうえで、「本来なら両親のどちらかでも集会に出席できればよかったのですが、80歳を越えて、来ることができないのが現実です。1日も早く姉を取り戻し、家族と抱き合える日を作ってほしい」と訴えました。
拉致問題をめぐっては、今月、北朝鮮が拉致を認めた日朝首脳会談から15年になるほか、11月には横田めぐみさんが拉致されて40年が経過しますが、核の問題で緊張が高まる中、解決への道筋は依然見通せないままです。
集会のあと、拓也さんは「日本政府には、外交力を駆使し、リーダーシップを持って北朝鮮をめぐる問題に取り組んでほしいし、拉致問題を解決する手腕を見せていただきたい」と話しました。
-- NHK NEWS WEB