陸上の男子100メートルで桐生祥秀選手が日本選手で初めてとなる9秒台を記録したことを受け、大学の同級生などには祝福の声が広がっています。
桐生選手が在学する東洋大学では歴史的な記録の達成を受けて「9.98」という大きな数字が入ったポスターを作り、11日から大学内で掲示を始めました。
桐生選手は現在、法学部に通う4年生で、大学の職員は大会のたびに会場まで足を運びながら記録の達成を待ちわびていたということです。
社会学部に通う4年生の男子学生は「同じ大学の学生として誇りに思います。以前に大学内で偶然会った際には『頑張ってください』と声をかけたが、今度会ったときには『おめでとう』と言ってあげたい」と話していました。
東洋大学広報課の池田知弘さんは「桐生選手のプレッシャーにならないように、ひそかに記録が出たときの準備をしてきました。大学最後の大会での快挙を全学をあげてお祝いしたい」と話していました。
一方、桐生選手のスパイクを製造しているスポーツ用品メーカーは、今回の記録達成を記念して、9日の大会で使ったスパイクと同じタイプの商品の販売を始めました。
メーカーによりますと、このスパイクは桐生選手からの「1グラムでも軽く」という要望をもとに靴底の調整用の金具を外すなどしてグラム単位の軽量化を重ね、およそ120グラムという軽さを実現したということです。
値段は、9秒98の記録にちなんで9万9800円で、9足限定で販売されます。アシックスジャパン広報チームの安福一浩さんは、「日本初の記録に関わらせてもらって光栄です。さらなる記録に期待して今後も開発に力を入れていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB