トラックのドライバー不足などに対応しようと、販売面では激しい競争を繰り広げる大手ビールメーカー4社が初めてそろって手を組み、12日から北海道で商品の共同配送を始めました。
共同配送を始めたのは、アサヒ、キリン、サントリー、サッポロのビール大手4社で、12日は札幌市にある貨物ターミナル駅で関係者が出席して出発式が行われました。
4社は、ビールや清涼飲料水を札幌市から北海道東部の釧路市や根室市方面へ、貨物列車とトラックを使って共同で運びます。
ビール業界では、トラックのドライバー不足やそれに伴う物流コストの上昇が課題となっていますが、北海道では輸送距離が長いため効率化のメリットが特に大きく、年間で4社合わせて10トントラック、800台分の輸送を削減できるということです。
共同配送は、これまでも首都圏や関西などで一部のメーカーにより行われてきましたが、大手4社がそろって参加するのは、初めてです。
サッポロビールの田島一孝サプライチェーンマネジメント部長は、「販売では競争関係だが、物流では人手不足やコスト上昇など同じ課題を抱えるので、協力して対応したい」と述べ、4社では今後、北海道の共同配送を広げることや、ほかの地方でも共同配送を実施できないか、検討を進めるとしています。
-- NHK NEWS WEB