自動車の環境規制が一段と強まるなか、ドイツで世界有数のモーターショーが始まり、メーカー各社は電気自動車を展示の主役に据えて、次世代の車の主導権争いを繰り広げています。
ドイツのフランクフルトで12日に始まったモーターショーには、ヨーロッパを中心に世界からおよそ1000のメーカーが出展しました。
各社の展示ブースの中心に置かれたのは、走行中に排ガスなどを出さない電気自動車で、地元ドイツのBMWはスポーツタイプの電気自動車を発表し、最高時速200キロの走行性能や一度の充電で600キロの距離を走れることをアピールしました。
同じドイツのフォルクスワーゲンは2020年の販売を目指す電気自動車を公開し、走行距離が500キロに達し、声でドアの開け閉めができる機能などを紹介していました。
一方、日本の自動車メーカーでは、ホンダが都市部での乗りやすさを追求した小型の電気自動車を発表し、2019年にヨーロッパで販売を始めることを明らかにしました。
ホンダの八郷隆弘社長は「電気自動車が業界の一つの方向感になっているので、今まで培ってきた技術で競争力のある車をつくりたい」と述べ、開発を急ぐ考えを示しました。
自動車メーカー各社は、各国の環境規制の強化を背景にいっせいに開発の中心を電気自動車に移していて、次世代の車をめぐる主導権争いが激しさを増しています。
-- NHK NEWS WEB