ビットコインに代表されるインターネット上で取り引きされる仮想通貨の技術を使った独自の地域通貨で地方の活性化につなげようという実証実験が、3日、福島県で行われました。
この実証実験は、東京のベンチャー企業や東京大学、それに地元の会津大学などで作る研究グループが行ったもので、3日は、開発中の地域通貨を福島県会津若松市で開かれたアニメのイベント会場に限って使えるようにしました。
この地域通貨は、世界的に普及が進む仮想通貨の技術を使い、取り引きをスマートフォンで行うのが特徴です。今回の実験では、通貨の単位をアニメキャラクターへの感情を表す言葉にちなんで「モエ」と名付けました。
来場者がスマホを近づけあったり、会場のゴミ拾いや実験の宣伝をしたりすると通貨をもらえ、飲食物や福引きのチケットと交換できるようにして、取り引きがスムーズにできるかを確認していました。
研究グループでは会津若松市などと協力し、ゴミ拾いや雪下ろしといった地域に役立つ活動をすると地域通貨がもらえ、地元の店で使える仕組みを作り、地域の活性化につなげたい考えです。
研究グループの会津大学の藤井靖史准教授は「地域通貨は人々のコミュニケーションを深める役割も期待できる。企業や自治体と連携して、市場を拡大したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB