アメリカのトランプ大統領は中国系の投資ファンドによるアメリカの半導体メーカーの買収を禁じる命令を出し、北朝鮮情勢をめぐり、連携が必要となる中でも安全保障上の懸念があると判断した中国によるアメリカ企業の買収には厳しい姿勢を示すことを鮮明にした形です。
ホワイトハウスは13日、中国系の投資ファンドがアメリカ・オレゴン州の半導体メーカー「ラティスセミコンダクター」を買収することを禁じる命令をトランプ大統領が出したと発表しました。
その理由についてホワイトハウスは「中国政府がこの買収計画を支援しており、知的財産が奪われ、アメリカの安全保障が危険にさらされる」と説明しています。
トランプ大統領はアメリカの貿易赤字の半分近くを占める中国に貿易不均衡の是正を強く求めるとともに、中国から輸入された鉄鋼製品やアルミニウムがアメリカの安全保障にマイナスの影響を与えているとして、実態を調査するよう命じています。
トランプ政権としては核とミサイルの開発を一段と加速させる北朝鮮への対応をめぐり、中国との連携がカギになるとしながらも、安全保障上の懸念があると判断した中国によるアメリカ企業の買収には厳しい姿勢を示すことを鮮明にした形です。
-- NHK NEWS WEB