太平洋戦争中に日本の工場で働かされたとする韓国の元徴用工の問題をめぐって、日本政府に謝罪と賠償を求めるためだとして、労働団体が、南部プサンの日本総領事館の前に徴用工を象徴する像を設置する計画が明らかになり、日韓の新たな懸案になりそうです。
韓国の主な労働組合の全国団体の1つ「民主労総」は、18日、プサン(釜山)にある日本総領事館の前で集会を開き、慰安婦問題を象徴する少女像の隣に、徴用工を象徴する像を設置すると明らかにしました。
あいさつに立った幹部は「徴用工の問題は、被害者の数や過酷さに比べて慰安婦問題よりも関心を持たれてこなかった。問題を広く知らせるとともに、日本政府に謝罪と賠償を求める」と主張しました。
団体では、募金活動で資金を集め、来年5月1日のメーデーに合わせて像を設置するとしています。
太平洋戦争中に日本の工場で働かされたとする韓国の元徴用工の問題について、日本政府は、1965年の日韓請求権・経済協力協定によって、「完全かつ最終的に解決済みだ」という立場ですが、韓国では日本企業を相手取った訴訟が多く起こされています。この団体は、先月、首都ソウルにも徴用工を象徴する像を設置していて、今後の日韓の新たな懸案になりそうです。
-- NHK NEWS WEB