個人が保有している預金や株式といった金融資産の残高は、ことし6月末の時点で1830兆円余りと、株価の上昇傾向などを背景に過去最高を更新したことが日銀のまとめでわかりました。
日銀が3か月ごとに発表している「資金循環統計」によりますと、ことし6月末の時点で、個人が保有している預金や株式、投資信託などの金融資産の残高は合わせて1831兆6564億円でした。
これは前の年の同じ時期よりも4.3%増加して、これまでの最高だった去年12月末の時点の1810兆円を上回って、過去最高を更新しました。このうち「現金・預金」は、前の年の同じ時期より2.5%多い944兆円と過去最高を更新し、全体の51.5%を占めています。
これについて日銀は、所得の増加に加えて歴史的な低金利の中、個人が資金をひとまず普通預金などに置いたままにしている傾向が強いことが背景にあるとしています。
また株価の上昇傾向を反映して「株式など」は前の年の同じ時期より22.4%増えて190兆円、「投資信託」も15.6%増加して100兆円となっています。
一方、日本の国債の保有者別の残高では、大規模な金融緩和策で大量の国債を買い入れている日銀の保有残高が、前の年の同じ時期より9.8%増えて436兆円と過去最高を更新していて、日銀が保有する国債は全体の40.2%と、初めて40%を上回りました。
-- NHK NEWS WEB