来月2日から始まることしのノーベル賞の発表を前に、受賞が有力視される世界の研究者22人をアメリカの学術情報サービス会社が発表し、日本からは化学賞で桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授の名前が上がっています。
アメリカの学術情報サービス会社「クラリベイト・アナリティクス」は、およそ6300万本もの研究論文の引用回数をもとに、ノーベル賞の受賞が有力視される世界の22人の研究者を発表しました。
このうち日本からは、化学賞で桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授(64)が挙げられています。
宮坂特任教授は、「ペロブスカイト」と呼ばれる特殊な結晶の構造を持つ物質を金属板などに塗るだけで、太陽電池を作ることができることを発見しました。
ペロブスカイト太陽電池は、現在の太陽電池に比べて軽くて生産コストが安いうえ、折り曲げることも可能になることから、次世代の太陽電池として注目を集めています。
「クラリベイト・アナリティクス」は、前身の「トムソン・ロイター」を含め、去年までに世界の278人を有力な研究者として発表していて、このうち43人がノーベル賞を受賞しています。
日本人も、アメリカ国籍を取得した人を含めて24人が選ばれていて、山中伸弥さんと大隅良典さんが医学・生理学賞を、中村修二さんが物理学賞をそれぞれ受賞しています。
ノーベル賞をめぐっては、ことしも日本人が受賞すると初の4年連続の受賞となるだけに、その行方が注目されます。
-- NHK NEWS WEB