北朝鮮の相次ぐミサイル発射を受け、ヨーロッパの航空会社3社が日本とヨーロッパを結ぶ航空航路をミサイルが落下した日本海の上空を避けるルートに変更していたことがわかりました。
北朝鮮によるミサイルの発射をめぐっては、先月と今月の2回は北海道上空を通過して太平洋に落下したと見られていますが、日本海に落下したケースも相次いでいます。このため、航空会社3社が先月までに日本とヨーロッパを結ぶ主要な航路を日本海の上空を飛行するルートから、日本列島に沿って東北や北海道の上空を通るルートに変更していたことがわかりました。
変更したのは、ドイツの「ルフトハンザ航空」とスイスの「スイス国際航空」、それに北欧の「スカンジナビア航空」の3社です。いずれも飛行距離や所要時間が大きく変わることはないということで、ルフトハンザ航空は、「万が一に備えて変更した。北朝鮮のミサイル発射を受け進行している危機管理の一環だ」とコメントしています。
航空関係者によりますと、ミサイルが日本の上空を通過する際の高度は数百キロに達する一方で、航空機は高度10キロ程度を飛行するため、衝突する可能性は極めて低いということです。
同じヨーロッパ便を運航している全日空と日本航空は、現在のところ、日本海上空を通過する航路を変更する予定はないとしています。
-- NHK NEWS WEB