フランスの大手化粧品メーカー「ロレアル」の創業者の娘で、女性では世界一の富豪として知られるリリアン・ベタンクール氏が20日、パリ近郊の自宅で亡くなりました。94歳でした。
リリアン・ベタンクール氏は、1922年にフランス・パリで生まれ、「ロレアル」の創業者の娘として15歳で事業の手伝いを始めるなど、若い頃から実業家として頭角を現しました。
140か国におよそ9万人の従業員を抱える世界最大規模の化粧品メーカーに成長したロレアルの大株主の1人で、アメリカの経済誌「フォーブス」が発表する世界の長者番付では、ことし3月時点の資産総額が395億ドル、日本円でおよそ4兆4000億円と、14位に名を連ね、女性では世界一の富豪として知られています。また、私財を投じて財団を設立し、フランスの生命科学分野の発展にも力を尽くしました。
10年ほど前にアルツハイマー型認知症と診断され、2012年に会社の役員を退いてからは公に姿を見せる機会はほとんどなく、その後も療養を続けていましたが、家族によりますと、パリ近郊の自宅で20日、94歳で亡くなったということです。
-- NHK NEWS WEB