安倍総理大臣は10日、福島県南相馬市などを訪れて復興状況を視察し、帰還困難区域の一部で行う除染の費用を国が負担することなどを盛り込んだ、福島の復興加速に向けた基本指針を今月中に閣議決定する考えを示しました。
安倍総理大臣は、東京電力福島第一原子力発電所の事故からの復興状況を視察するため、10日、国や福島県がロボット産業の集積を進めている南相馬市を訪れ、地元の機械部品メーカーを視察しました。
機械部品メーカーの社長が「ロボット産業を通じて地域が活性化することを期待しています」と述べたのに対し、安倍総理大臣は「最先端のロボット試験場ができ、世界中から企業がやってくる。地域を発展させてほしい」と応じていました。
このあと、安倍総理大臣は、来年3月末に避難指示が解除される予定の川俣町などを訪れ、納豆の製造工場で地元産の豆で作られた納豆料理を試食しました。
安倍総理大臣は視察のあと、記者団に対し、「来年3月末に避難指示が解除される地域では、さらに住まいやなりわいの復興を応援していきたい。帰還困難区域の復興も国が前面に立って取り組みたい」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は、帰還困難区域の一部で行う除染の費用を国が負担することなどを盛り込んだ、福島の復興加速に向けた基本指針を今月中に閣議決定する考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB