政府は日本とロシアの人的交流を拡大するため、有効期間中は何度でも日本に入国できる「数次ビザ」について、有効期間を延長する方針を固め、今週の日ロ首脳会談で交わされる合意文書に盛り込むよう最終的な調整を進めています。
安倍総理大臣は15日、山口県でロシアのプーチン大統領と会談して、北方領土問題などについて意見を交わし、翌16日に東京で民間企業の関係者も交えて改めて会談を行って、8項目の経済協力プランに基づく合意事項などを確認することにしています。
政府は経済協力プランのうち、人的交流の拡大策として、有効期間中は何度でも日本に入国できる「数次ビザ」について、有効期間を現在の最長3年から5年に延長する方針を固めました。
また、有効期間中の入国を1回に限った「一次ビザ」の取得手続きの簡素化も検討していて、政府は、こうした内容を首脳会談で交わされる合意文書に盛り込むよう、ロシア側と最終的な調整を進めています。
日本を訪れるロシア人は年間5万人前後と、近隣諸国と比べて大幅に少なく、政府としては日ロ間の人的交流を拡大させることで、国民レベルでの相互理解を深め、北方領土交渉の進展につなげたい考えです。
-- NHK NEWS WEB