大手電機メーカーの東芝は、AI=人工知能の技術を活用して音声でさまざまな機器を操作できる「AIスピーカー」の製品を、ことし12月にアメリカで販売することを発表しました。
AIスピーカーは、人工知能の技術を活用して人が話しかけると、その内容に応じて音楽やニュースを流すことや家電製品の操作などができるという製品です。
このAIスピーカーについて、東芝はことし12月に、アメリカで製品の販売を開始することを発表しました。発表会では、人の呼びかけに応じて音楽やラジオなどを流したり、スマートフォンを通じて部屋のドアをロックしたりするといった製品の機能が紹介されました。
AIスピーカーは、アメリカで大手IT企業のアマゾンの製品などが普及し始めていて、ソニーやパナソニックが海外で販売する計画を打ち出しています。
一方、今回の製品は、アマゾンが開発したAIが使われているのに対して、ソニーなどの製品はグーグルのAIを採用していて、AIの分野ではアマゾンとグーグルの競争が激しくなっています。
「AIスピーカー」は国内では普及が進んでいませんが、通信アプリ大手のLINEが製品を販売しているほか、グーグルは来月、日本語で操作できる製品を発売する方針です。
東芝は、日本国内では、自社で開発したAIを使うことも検討しながら、来年をめどに製品を販売したいとしています。
開発を担当した「東芝映像ソリューション」の石橋泰博技師長は、「この分野はアメリカで普及しており、日本でも潜在性がある。音声を使った製品の市場は広がっていくと思う」と述べました。
-- NHK NEWS WEB