東日本大震災の津波で、宮城県石巻市の魚市場から流されたと見られる高さ1メートルほどのコンテナが、今月、およそ1900キロ離れた沖縄県南部の海岸に漂着しているのが見つかりました。
沖縄県で活動する自然保護団体によりますと、今月20日、糸満市の大度海岸でサンゴの観察をしていたところ、「石巻魚市」と書かれたコンテナが見つかりました。高さと奥行きが1メートル、幅1メートル70センチほどで、サンゴや貝が付着し劣化が進んでいますが、宮城県石巻市の魚市場が所有していたことを示す「石巻魚市」の文字や、「719」という番号は、はっきりと読み取ることができます。
石巻魚市場によりますと、このコンテナは震災発生の前の年に使い始め、市内の水産加工会社などに魚を運んでいたもので、津波で流されたと見られるということです。現在、沖縄県の土木事務所が管理していて、今後の扱いを検討することにしています。石巻魚市場の須能邦雄社長は「震災から6年半がたって南の海で見つかるというのは感慨深く、よく残ってくれたと思います。海洋の研究などにぜひ役立ててもらいたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB