カンボジアで、中国の銀行からの融資で建設が進められていたカンボジア最大となる水力発電用のダムが完成し、25日、記念の式典に参加したフン・セン首相は、経済発展を支える中国からの支援に感謝の意を表明しました。
カンボジア北東部のストゥントレン州では、中国企業が中心となって建設が進められてきた水力発電用のダムが完成しました。カンボジア最大となるこのダムの建設にあたっては、およそ800億円の事業費の大半が、中国の銀行からの融資で賄われていて、現地で開かれた記念の式典には、中国企業の関係者のほか、フン・セン首相も出席しました。
式典でフン・セン首相は「この10年余りの間に、カンボジアの電力供給を10倍に増やした」とみずからの実績を強調したうえで、「カンボジアの水力発電用のダムのほとんどすべてが、中国の投資によるものだ。中国企業は中国政府の支援のもと着実に計画を実行してくれる」と述べ、中国政府の支援に対する感謝の意を表明しました。
カンボジアでは7%を超える経済成長が続く一方、電力不足の解消など、インフラの整備が依然として大きな課題となっていて、今回のダム建設のような巨額の経済支援を背景に、中国の影響力が強まっています。
-- NHK NEWS WEB