慢性的な渋滞が課題となっている中東のUAE=アラブ首長国連邦のドバイで、プロペラでドローンのように空中に浮かぶ「空飛ぶ車」をタクシーとして利用することを目指して、初めての試験飛行が行われました。
この試験飛行は、地元の運輸局がプロペラでドローンのように空中に浮かぶ「空飛ぶ車」の開発を進めているドイツの企業とともに、25日、UAEのドバイで行いました。
この乗り物は、2人乗りのヘリコプターのようなキャビンの上に18枚の羽が取り付けられていて、自動で最大30分間飛べるということで、試験飛行では、上空高く飛び上がったあと、無事に目的地に到着しました。
商業の中心地のドバイは、慢性的な渋滞や相次ぐ交通事故が大きな課題となっていて、世界で初めて、「空飛ぶ車」をタクシーとして運行できる都市を目指しています。
運輸局の担当者は、「5年後の実用化を目指すための出発点だ。しかし、安全性の確実な確保に向けて警察との調整など、やることが山のようにある」と話していました。
「空飛ぶ車」をめぐっては、グーグルの共同創業者がベンチャー企業を支援しているほか、ヨーロッパの大手航空機メーカーエアバスなども開発に乗り出しています。また、日本でも、トヨタ自動車が有志団体に出資するなど、各国で、次世代の乗り物として実用化を図ろうとする動きが加速しています。
-- NHK NEWS WEB