東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年に向けて、国際線の発着拡大が計画されている羽田空港で、現在、国内線に使われている第2ターミナルが新たに国際線のターミナルとしても運用されることになり、来月から拡張工事が始まることになりました。
国土交通省は多くの外国人が日本を訪れる2020年に向けて、羽田空港の国際線の発着回数を最大で年間3万9000回増やす計画で、国際線ターミナルに加えて、現在、国内線に使っている第2ターミナルに国際線の機能を追加することにしています。
このため、来月からターミナルの拡張工事が始まることになり、26日、建設予定地で開かれた祈願祭で、関係者が地面に盛られた土に木のくわを入れて工事の安全を祈りました。
今回の工事では第2ターミナルの南側の一部を改修するとともに、新たに地上5階、地下1階建ての建物を建設し、出入国審査や税関などを設けます。
また、23の駐機場のうち、7つが新たに国際線の駐機場として利用されることになり、国内線との乗り継ぎがスムーズにできるようになります。
空港ビルを運営する会社によりますと、羽田空港の国際線ターミナルは平成22年の運用開始以降、利用客が増え続け、昨年度は1570万人が利用しています。
工事が完成する2020年には、空港全体で2000万人に対応できるようになるということで、国際線の利用客にとって羽田空港の利便性が一層高まることになります。
国土交通省航空局航空ネットワーク部の久保田雅晴部長は「国際線は当初の想定と比べ、かなり利用が進み、今後、確実に受け入れ容量の不足が見込まれる。羽田空港の国際線の強化は日本の国際競争力を強めていく主要なプロジェクトなので、しっかり進めていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB