南米ベネズエラの外相が国連総会で25日演説し、アメリカがことし8月、ベネズエラに経済制裁を科したことなどを念頭にトランプ政権の政策を厳しく非難しました。
アメリカのトランプ政権は、ベネズエラのマドゥーロ大統領が従来の議会とは別に新たな憲法の制定に向けた「制憲議会」をつくるため7月に選挙を強行するなど独裁色を強めていると批判しています。そして、ことし8月、軍事力をちらつかせて、国民への抑圧をやめるよう迫るとともに、新たに発行される国営の石油会社の社債の取り引きを禁じるなどの経済制裁を科しました。
これについてベネズエラのアレアサ外相は、25日に行った国連総会の演説の中で「ベネズエラの国民を苦しませ、国の体制を変えるのが目的だ」と述べて、トランプ政権の政策を厳しく非難しました。その一方で、「われわれは常に、アメリカと対話できるよう努めている」とも述べ、事態の打開に向けて、トランプ大統領に話し合いに応じるよう、重ねて求めました。
また、アレアサ外相は、トランプ大統領が国連総会の演説の中で「場合によっては北朝鮮を完全に壊滅するほかなくなる」と述べたことについて、「世界の帝王が、平和のためにつくられたこの演壇を宣戦布告するために使った」と述べて批判しました。
-- NHK NEWS WEB