デパート最大手の「三越伊勢丹ホールディングス」は、業績の低迷が続いていた千葉県松戸市の「伊勢丹松戸店」を来年3月に閉鎖すると発表しました。
発表によりますと、三越伊勢丹ホールディングスは千葉県松戸市にある「伊勢丹松戸店」を来年3月21日に閉鎖します。
伊勢丹松戸店は、昭和49年にオープンし、ピークの平成9年3月期には336億円の売り上げがありましたが、近隣の商業施設や衣料品の専門店などに客を奪われ、ことし3月期には181億円余りとほぼ半分にまで落ち込んでいました。
この店舗をめぐっては、松戸市が賃借料を支払って公共施設を入居させる支援策を検討していましたが、税金を投入することは市民の理解を得られないとして、市議会が同意しませんでした。
会社では、パートなどを含む従業員377人は、配置転換や再雇用を予定しているとしています。三越伊勢丹ホールディングスの白井俊徳常務執行役員は「松戸店は新たなテナントを誘致できる可能性も低く、収益の改善の見込みが立たないため、営業終了を決めた。現時点で、このほかに閉鎖する予定の店舗はない」と話しています。
三越伊勢丹は業績の立て直しのため、地方や郊外の店舗の見直しを進めていて、ことし3月には千葉市と東京・多摩市の合わせて2店舗を閉鎖しています。
-- NHK NEWS WEB