27日茨城県内に落下しているのが見つかった航空機のパネルは、今月上旬に成田空港を離着陸した同じ全日空機から2度にわたって脱落したパネルの1つだったことがわかりました。全日空は、繰り返しパネルが脱落していることから、再発防止のため、すべての同型機について出発前にこの部品の点検を行う対策を取りました。
27日午前、茨城県稲敷市の会社の敷地に横およそ1メートル50センチ、縦およそ60センチ、重さ3キロほどの航空機のパネルが落下しているのが見つかりました。
国土交通省と全日空が調べたところ、このパネルは、今月7日に中国から成田空港に到着した全日空936便、ボーイング767型機から脱落したものだと製造番号で確認されました。
この機体については、成田空港で新しいパネルを取りつけて翌日も運航しましたが、中国・大連から戻ったあとで点検したところ、同じパネルが再びなくなっていました。このパネルは、いまだに見つかっていません。
全日空によりますと、このパネルは、主翼近くにある脱出用シューターが入る箱のふたに当たり、緊急時には配管を通じて高圧ガスが流れ、パネルのロックが外れる仕組みになっています。
今回は配管からガスが漏れ出していたため、飛行中にロックが外れたと見られていますが、全日空は、漏れた量がわずかだったために点検で気付かず、2度にわたって脱落したのではないかとしています。
これを受けて全日空は、再発防止のためすべての同型機について出発前にパネルなどの点検を行う対策を取りました。全日空は「関係者の皆様に深くおわびします。再発防止を徹底します」としています。
-- NHK NEWS WEB