中国ではあす1日から建国記念の日にあたる「国慶節」の大型連休が始まるのを前に、各地の空港では出国する人のラッシュが始まっています。日本への旅行客は、ビザの発給要件が緩和されたことから個人旅行が増えていて、地方の祭りに参加するなど目的も多様化しています。
中国では10月1日が建国記念の日にあたる国慶節で8連休が始まります。これを前に各地の空港や港では、休暇を海外で過ごす旅行客でにぎわっていて、北京の空港でも搭乗手続きをする人たちが、航空会社のカウンターの前に長い列を作っていました。
中国の大手旅行サイトのまとめによりますと、連休中に出国する人は600万人を超えて過去最高になると見込まれ、日本はタイに次いで2番目に人気の訪問先となっています。
日本への旅行は年々、個人旅行の割合が増えていて、ことしは5月にビザの発給要件が緩和されたこともあり、ほぼ半数が個人旅行だということです。
また大都市だけではなく、地方の人気が高まっていて、祭りに参加したり映画に登場する場所を訪れたりするなど、目的も多様化しているということです。
家族で京都を訪れるという女性は「買い物より、博物館や美術館など日本の文化的なものを楽しみたい」と話していました。
関係者によりますと、今月、山東省や福建省など一部の地域で、地方政府から旅行会社などに対して、日本への団体旅行の取り扱いを制限する内容の指示があったということです。ただ、日中関係はこのところ安定した状態にあり、今回の措置は政治的な理由によるものではないと見られています。
日本政府観光局は「詳細は確認中だが、今回の連休中の旅行客の動向には大きな影響はないものと見られる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB