インターネットの普及で広告業界を取り巻く環境が大きく変わる中、大手広告代理店「アサツー ディ・ケイ」が、株式の公開買い付けによって、アメリカの投資ファンド「ベインキャピタル」の傘下に入り、経営改革を急ぐことになりました。
発表によりますと、アメリカの投資ファンド「ベインキャピタル」は東京証券取引所の1部に上場する「アサツー ディ・ケイ」の株式について、3日からTOB=公開買い付けを行うということです。
買い付けには最大で1500億円を投じる見込みで、ベインキャピタルは最終的にすべての株式を取得して、アサツー ディ・ケイを完全子会社にし、上場を廃止するということです。
アサツー ディ・ケイは、平成11年に前身の会社2社が合併して設立された大手の広告代理店です。しかし、テレビや新聞などの広告市場が成熟する中、急拡大するインターネット広告の分野をどう強化するかなどの課題を抱えていて、会社側は、今後、ファンドのもとで経営改革を急ぎ、将来的に再び株式の上場を目指すとしています。
ベインキャピタルは、国内で活発な投資を続けていて、経営再建を目指す東芝をめぐっては、半導体子会社の東芝メモリの売却先である“日米韓連合”で、中心的な役割を果たしています。
-- NHK NEWS WEB