国会は、会期末を14日に控え、自民党が、カジノを含むIR・統合型リゾート施設の整備を推進する法案などの成立に全力をあげることにしているのに対し、民進党は、安倍内閣に対する不信任決議案の提出も検討するなど、与野党の攻防は今週、山場を迎えます。
国会は、会期末を14日に控え、カジノを含むIR・統合型リゾート施設の整備を推進する法案と、年金支給額の新たな改定ルールを盛り込んだ年金制度改革関連法案の審議が参議院で続いていて、いずれの委員会でも、12日に参考人質疑が行われます。
2つの法案について、自民党は、いまの国会での成立に全力をあげることにしていて、茂木政務調査会長は「日本の経済成長や国民生活の安心につながる法案は、速やかに成立させる必要がある」と述べました。
また、カジノを含む統合型リゾート施設の整備を推進する法案を審議する内閣委員会は、委員長を民進党議員が務めているため、自民党は「審議の続行を理由に採決を行わない可能性もある」として、委員会での採決を省略して直接本会議で採決する「中間報告」という方法も検討しています。
これに対して、民進党や共産党などは、「法案は、賭博の合法化やギャンブル依存症対策が十分示されていない」と指摘しているほか、年金制度改革関連法案も給付を削減するもので認められないとして、成立阻止に向けて結束して対応する方針です。これに関連して、民進党は、蓮舫代表が「政府与党は国会を軽視しており、すべての選択肢を考える」と述べ、安倍内閣に対する不信任決議案の提出も検討するなど、与野党の攻防は今週、山場を迎えます。
-- NHK NEWS WEB