大手自動車メーカーのホンダは、国内の工場の稼働率が低迷するなか、埼玉県にある2つの自動車工場での生産を1つに集約し、狭山市にある工場は閉鎖することになりました。
これは、ホンダの八郷隆弘社長が4日、記者会見を開いて明らかにしました。
それによりますと、ホンダは埼玉県内にある2つの組み立て工場を集約し、狭山市の狭山工場での生産を2021年度をめどにすべて寄居町の寄居工場に移します。これにともなって、狭山工場は閉鎖されることになります。
狭山工場は、昭和39年に生産を開始し、現在はミニバンやセダンなどを組み立てていますが、年間25万台の生産能力に対し去年は17万台余りにとどまり稼働率が低下していました。
会社では、狭山工場のおよそ4600人の従業員については、寄居工場を中心に配置転換を行うなどして、雇用を維持するとしています。
一方、寄居工場については、普及に向けた動きが加速している電気自動車などの生産技術の拠点として、機能を強化するとしています。
ホンダの八郷隆弘社長は「国内の販売がわれわれの想定より伸びなかった。今後は、電動化などによる自動車業界の急激な変化に対応できるよう、効率のよい生産体制を作っていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB