リオデジャネイロオリンピックの柔道女子70キロ級で金メダルを獲得した田知本遥選手が現役を引退することを発表しました。
田知本選手は富山県出身の27歳。得意技は大外刈りと寝技で、2学年上の姉、愛選手とともに、全国高校総体の団体戦で優勝するなど注目されていました。しかし、オリンピック初出場だったロンドン大会では7位で、その後も世界選手権の代表を逃すなど苦しい時期が続きました。
その後、国内のライバルとの代表争いを制して2大会連続のオリンピック出場となった去年のリオデジャネイロ大会では金メダルを獲得してロンドン大会の雪辱を果たしました。
オリンピックのあとは、およそ1年間休養し、ことし6月に行われた国内の大会に出場していましたが、4日、所属先の企業を通じて現役を引退することを発表しました。
田知本選手は引退を決意した理由について「休養のあと稽古を始め、試合にも出場し自分の気持ちを確かめ、答えを出すことができた。柔道家として、この道で次に求める気持ちが湧いてこなかったことが理由の一つです」とコメントしました。
そして、「リオデジャネイロオリンピックでは自分の持てる力をすべて畳の上に置いてくることができた。ロンドンオリンピックの敗戦を踏まえて、憧れの舞台で両方の経験を味わえたことは、何事にも代えがたい貴重な経験となりました」とオリンピックを振り返りました。
田知本選手は今月10日に引退の記者会見を都内で開くことにしています。
-- NHK NEWS WEB