振り込め詐欺の被害があとを絶たないなか、都内の無人のATMコーナーに、携帯電話を使うと振り込め詐欺への注意を促す装置が初めて設置されました。
この装置は、警視庁麻布警察署の依頼を受けて都内の防犯機器メーカーが開発したもので、港区六本木のオフィスビルにある信用金庫の無人のATMコーナーに設置されました。
ATMコーナーで携帯電話を使うと、電波を感知して「ATMで手続きを指示されているのは詐欺です。110番通報してください」などと音声が流れ、赤いランプも点滅して利用者に注意を促します。
警視庁によりますと、ことし都内で起きた振り込め詐欺の被害は、8月末までで46億円余りと、去年の同じ時期に比べておよそ12億円増えていて、特に「還付金が戻る」とうそを言って無人のATMなどに誘導し、現金をだまし取る「還付金詐欺」の被害が7倍に急増しているということです。
こうした装置が都内で設置されるのは初めてだということで、麻布警察署の八十嶋宝署長は「今回の装置の設置をほかのATMにも広げて、振り込め詐欺の被害を1件でも少なくしていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB