世界初の民間による月面探査レースに挑戦している日本のチーム「HAKUTO」は、月への打ち上げが行われるインドで、同じロケットで月に向かうインドのチームと共同で探査車の月での動作を確認するシミュレーションを行いました。
HAKUTOは宇宙関連のベンチャー企業や大学の研究者などで作る日本のチームで、世界で初めての民間による月面探査レースに参加するため、ことし12月にインドのロケットで探査車「SORATO」を月に送る計画です。
HAKUTOは5日、インド南部のベンガルールで、同じロケットで探査車を月に送るインドのチームとともに、地上からそれぞれの探査車と通信する「オペレーション・センター」を公開しました。
自前の月着陸船を持たないHAKUTOは、レースの競争相手になるインドのチームの月着陸船を経由して探査車と通信することになっています。
両チームは5日からオペレーション・センターを使って共同でシミュレーションを始め、探査車どうしの衝突を回避する方法などを確認していました。
HAKUTOの清水敏郎さんは、「通信の部分や緊急事態に互いにどのようなオペレーションをするかなど、インド側ともう少し詰めておく必要がある」と話していました。
一方、インドの「チームインダス」のラフル・ナラヤンさんは、「HAKUTOは競争相手でもあるが、これまでの固い絆がある。宇宙空間ではしっかり協力していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB