大手広告会社「電通」が社員に違法な残業をさせたとして、労働基準法違反の罪に問われている裁判で、6日、東京簡易裁判所が判決を言い渡します。裁判所が残業の実態や背景についてどのように指摘するか注目されます。
電通は、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が過労のため自殺したことをきっかけに捜査を受け、高橋さんなど社員4人に違法な残業をさせたとして労働基準法違反の罪に問われています。
先月、東京簡易裁判所で開かれた初公判で、電通の山本敏博社長は違法な残業だったことを認め、「尊い命を失った責任は極めて重いと思っている」などと述べ謝罪しました。
一方、検察は、3年前に労働基準監督署から是正勧告を受けたあとも、電通が抜本的な対策を取っていなかったと指摘し、「利益優先の姿勢が違法な残業を引き起こした」として罰金50万円を求刑しました。
判決は6日午後3時に言い渡される予定で、裁判所が残業の実態や背景についてどのように指摘するか注目されます。
-- NHK NEWS WEB