東京電力福島第一原発の事故による避難指示がこの春解除された福島県浪江町に、世界的に普及が進むEV=電気自動車の関連企業が進出する方針を決めたことがわかりました。
関係者によりますと、進出の方針を決めたのは横浜市に本社がある電気自動車の関連企業「フォーアールエナジー」で、福島県浪江町の別の会社の工場跡地に工場を整備するということです。
この工場では世界的に普及が進む電気自動車の古くなったバッテリーの部品を交換し、再び使えるようにするリサイクルの工程を担います。
ことしの春、原発事故による避難指示が解除された地域に、製造業の工場が進出することが明らかになったのは今回が初めてで、地元から10人程度の雇用が見込まれています。
この会社は親会社の日産自動車の電気自動車「リーフ」で使用されたバッテリーのリサイクルを行っています。
日産自動車は完成した車の出荷前の検査で資格がない従業員に検査をさせていた問題で10月2日、120万台以上についてリコールを届け出ることを発表しましたが、浪江町の工場は計画どおり来年の春の操業開始を目指すということです。
浪江町は近く会社と基本協定の締結式を開く方針で、普及が進む電気自動車の関連企業の進出が町の活性化につながると期待しています。
-- NHK NEWS WEB