北海道各地で、この時期にとれる秋サケが不漁となり、えりも町では先月の水揚げが、記録的な不漁だった去年の7割程度にとどまっています。
北海道によりますと、えりも町の秋サケの水揚げは先月1か月間で159トンで、記録的な不漁となった去年の7割ほどにとどまっています。
中でも「えりも港」では、先月の水揚げが21トンで、去年の同じ時期のおよそ14%に落ち込んでいます。
えりも港では今月5日に10トンが揚がり、今シーズン初めてのまとまった水揚げとなりましたが、漁業者の男性は「それでもとれたうちに入らない」と話していました。
秋サケの不漁は町の催しにも影響し、今月1日に開かれた祭りでは呼びもののサケのつかみ取りができず、50匹のサケをなんとか確保してひもで引っ張るくじの方式に改めたということです。
えりも町産業振興課の石川慎也課長は、「サケのつかみ取りは外から来る人にサケの町をアピールするチャンスでしたが、残念です」と話していました。
一方、サケの加工品などを作る町内の加工場では、地元のサケを十分に確保できないため、北海道北部のオホーツク地方などからも取り寄せて対応しています。
町外からサケを仕入れるのは2年連続で、水産加工会社の傳法貴司社長は、「地元のサケで製品を作りたいが、今の状況では別の地域からも魚を集めるしかない」と話していました。
-- NHK NEWS WEB