大手鉄鋼メーカーの神戸製鋼所がアルミ製品や銅製品の一部で強度などのデータを改ざんしていた問題で、10日に打ち上げが行われたH2Aロケットの36号機にも、出荷した製品が部品として使われていたことがわかりました。ロケットを製造した三菱重工業では安全性などを確認したうえで打ち上げを行い、成功しています。
この問題は神戸製鋼がことし8月末までの1年間に出荷したアルミや銅製品の一部で、各メーカーに事前に約束した強度などを満たしていないにもかかわらず、検査証明書のデータを書き換えるなどして出荷していたものです。
問題の製品の出荷先はおよそ200社にのぼることがわかっていますが、10日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたH2Aロケットの36号機にも、問題の製品が部品として使われていたことを、ロケットを製造した三菱重工が明らかにしました。
三菱重工では問題の発覚後、安全性やロケットに技術的な問題がないことを社内検査で確認したということで、ロケットの打ち上げは成功しています。
問題の製品はトヨタ自動車と日産自動車、マツダ、SUBARUなどの一部の車で部品として使われていたほか、東海道新幹線の台車の部品に使われていたこともわかるなど、影響が広がっています。
-- NHK NEWS WEB