去年、神奈川県で開かれたマリンスポーツ大会で、主催者から配られたTシャツを着た選手ら100人余りに肌がかぶれる被害が出たのは、Tシャツに使用された薬品が原因だったとして、警察は、薬品を販売した京都市の染色剤製造会社の社員2人を12日、業務上過失傷害の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは、京都市の染色剤製造会社「松井色素化学工業所」の35歳の社員と67歳の嘱託社員です。
去年9月、神奈川県茅ヶ崎市で開かれたマリンスポーツの国際大会で、参加した選手やスタッフ100人余りが、主催者から配られたTシャツを着て、肌がかぶれるなどの被害が相次ぎました。
警察が捜査を進めたところ、Tシャツの製作過程で色の仕上がりをよくするために使用された薬品が原因だったとわかったということです。この薬品は刺激性があり、工場の床などの洗浄に使われているということです。
警察は、「松井色素化学工業所」の社員2人が、安全性を十分に確認しないままこの薬品を別の会社に販売し、Tシャツに使用されたとして、12日、業務上過失傷害の疑いで書類送検しました。
調べに対し2人は「安全確認が足りなかった」と話しているとことです。会社側は「安全性を十分に確認せずに販売してしまい、被害にあわれた方や大会の関係者に心からおわびしたい」としています。
-- NHK NEWS WEB