オーストラリアで、100年の車生産の歴史がある唯一の国産メーカーが今月で生産を終了するのを前に15日、歴代の自動車を集めたパレードが行われ、従業員やファンが別れを惜しみました。
オーストラリア唯一の国産自動車メーカーで、アメリカのGM=ゼネラルモーターズ傘下の「ホールデン」は、通貨高や人件費の上昇などで販売不振に陥ったことから、1917年以来続けてきた車の生産を今月20日で終了します。
15日は、生産終了を前に工場がある南部アデレードの近郊で歴代の自動車1000台余りを集めたパレードが行われました。
パレードでは、乗用車やスポーツカーのほか、救急車などがおよそ11キロをゆっくりと走行し、沿道に集まった従業員やファンが写真を撮ったり、手を振ったりして、別れを惜しんでいました。
パレードに参加した従業員は「ホールデンの歴史の一部に加わることができてうれしいです」と話していました。
ホールデンのマーク・バーンハード社長は「生産終了後もお客様の面倒を見て、オーストラリアに貢献していきます」と話していました。
オーストラリアでは、去年10月にアメリカのフォードが、今月3日には、トヨタ自動車が生産を取りやめていて、オーストラリアで車を生産するメーカーは、今月で姿を消すことになります。
-- NHK NEWS WEB