中国では、政府が環境規制を強化する中、鉄やエネルギーなどの分野で生産抑制が行われるという見方が広がっていることを背景に、鉄鋼製品などが値上がりしていて、企業が製品を出荷する際の値動きを示す指数の上昇率が2か月連続で拡大しました。
中国の国家統計局が16日、発表したところによりますと、企業が工場などから製品を出荷する際の値動きを示す「生産者物価指数」は、先月、去年の同じ月に比べて6.9%の上昇となり、上昇率は前の月に比べて0.6ポイント拡大しました。
上昇率の拡大は、2か月連続です。
中国では、政府が環境規制を強化していることから、大気汚染が深刻になる冬に向けて、鉄鋼やエネルギーなどの分野で生産が抑制されるという見方が広がっています。
このため、金属製品や石油などが値上がりし、指数の上昇につながりました。
ただ、鉄鋼などの過剰生産能力の削減が課題となっていて、中国経済の専門家からは、価格の上昇によって採算が合わない生産設備が温存されて、構造改革が遅れるのではないかという懸念も出ています。
一方、先月の消費者物価指数は、去年の同じ月に比べて1.6%上昇しました。
食肉の価格が下落したことなどから、上昇率は前の月に比べて0.2ポイント縮小しました。
-- NHK NEWS WEB