アメリカのトランプ次期大統領は、国内のテロや移民対策を指揮する国土安全保障長官に海兵隊のケリー元大将を起用することを発表しました。
アメリカのトランプ次期大統領は12日、国土安全保障長官に海兵隊出身のジョン・ケリー元大将を起用することを発表しました。
ケリー氏は中南米地域を担当するアメリカ南方軍の司令官などを歴任し、過去には、議会の公聴会で不法移民や麻薬流入などを防ぐため、メキシコとの国境警備を厳重にする必要性を訴えています。
トランプ氏は声明で「国内の情報機関と連携して不法移民の流入を食い止め国境警備を厳重にするという差し迫った任務の陣頭指揮をとるために、ケリー氏は適任だ」として、今回の人事は国境警備やイスラム過激派に対するテロ対策の強化が狙いだと強調しました。
トランプ氏が新政権に軍の元高官を起用するのは、大統領補佐官に元国防情報局長官のフリン氏を、国防長官に元アメリカ中央軍司令官のマティス氏をそれぞれ選んだのに続いて3人目となります。
一方、調整が難航している外交を担う国務長官についてアメリカメディアは、エネルギー企業エクソンモービルのティラーソンCEOが最有力候補に浮上していると伝えています。
トランプ氏は11日、みずからのツイッターに「国務長官に選ぶかどうかにかかわらず、ティラーソン氏は世界で活躍する交渉人だ」と投稿しており、トランプ氏の決断が注目されます。
-- NHK NEWS WEB