大手ワインメーカーの「メルシャン」は、国産のぶどうだけを使った「日本ワイン」の生産を強化するため長野県でワインの醸造所を新たに2か所つくると発表しました。「日本ワイン」の生産は各メーカーが力を入れていて、国内外で人気が高まるなか競争が激しくなりそうです。
「日本ワイン」は、国産のぶどうだけを使って国内で生産されたワインで、国際的な賞を受賞するなど製造技術が向上していることに加え、日本食に合うワインとして人気が高まっています。
こうした中、キリンホールディングス傘下の大手ワインメーカー「メルシャン」は、「日本ワイン」の生産を強化するため専用の醸造所を長野県塩尻市と上田市で新たにつくると発表しました。
このうち、塩尻市では来年9月から、上田市では再来年の秋ごろから仕込みを始め、2020年をめどに販売を始める計画です。
今回の新設で、日本ワインの醸造所は合わせて3か所になり、「メルシャン」では販売量を2027年には去年の2倍近い6万7000ケースにまで拡大させるとしています。
メルシャンの代野照幸社長は、「日本ワインは和食文化とともに海外に出ていける可能性があり、今後もぶどう畑の確保を進めて生産量を2倍、3倍と拡大したい」と話していました。
「日本ワイン」をめぐっては、大手メーカー各社が自社の農地でぶどうの生産を増やしたり、AI=人工知能など最新の技術を使って生産効率を高めたりする取り組みを進めていて、国内外で人気が高まるなか競争が激しくなりそうです。
-- NHK NEWS WEB