イギリスで、大手電機メーカーの日立製作所が製造した高速鉄道の車両の営業運転が始まりましたが、遅延や空調からの水漏れなどのトラブルが相次ぎ、地元メディアは「新たな高速鉄道の門出に暗い影を落とした」などと伝えています。
イギリスでは、主要都市を結ぶ鉄道の老朽化した車両を更新する大規模なプロジェクトが進行中で16日から、首都ロンドンとウェールズ地方を結ぶ路線で、日立製作所が製造した車両の営業運転が始まりました。
しかし、イギリスの公共放送BBCによりますと、午前6時の予定だった始発列車の出発がおよそ25分遅れ、終点の駅への到着もおよそ40分遅れたということです。
また、始発列車には運行開始を記念して、イギリスの運輸相など関係者も乗っていましたが、客室の天井にある空調機器から水が漏れ出すなどトラブルが続きました。
こうした問題を受けて、日立レールヨーロッパのカレン・ボズウェル社長は、ツイッターに「始発列車が予定どおりに運行できず、申し訳ありません」と投稿し謝罪しました。
遅れや水漏れの原因はすでに特定し、17日からは通常どおり運行されているということです。
イギリスでは、別の大規模な鉄道プロジェクトも計画されていて、今回の日立製作所の車両の導入が日本メーカーの受注拡大につながるか注目されていますが、BBCは「新しい高速鉄道の門出に暗い影を落とした」と伝えています。
-- NHK NEWS WEB