人手不足の深刻化でロボットの活用を模索する動きが広がる中、東京・池袋のファッションビルで、接客などを行うロボットの実証実験が始まりました。
東京・池袋のファッションビル、「パルコ」に18日から人と会話したり、店内を自律的に移動したりする、高さおよそ90センチのロボットが登場しました。
このロボットはAI=人工知能を搭載し、人と会話ができるほか、周囲を認識するセンサーで人や物を避けて自律的に移動することができ、接客などへの活用が期待されています。
ロボットは「メガネがほしい」と話しかけられると、音声で答えるだけでなく、客と一緒に移動しながら店内の混み具合やより短い道順を判断しつつ、目的の売り場へ案内していました。
ロボットの案内を受けた20代の男性客は「ロボットに案内されるなんて近未来のようです。店員に声を掛けにくい時でも気軽に聞けて便利です」と話していました。
また、このロボットは商品に取り付けられた電子タグを読み取ることで在庫を確認する作業もこなし、従業員の負担軽減につながると期待されています。
会社では来月中旬まで実験を行い、買い物客の反応や安全性を検証することにしています。パルコのグループICT戦略室の伊藤健さんは「人手不足の対策に加え、多言語での接客などロボットが得意な分野を生かす形での導入を目指したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB