中国のことし7月から9月までのGDP=国内総生産の伸び率は、投資の伸びが鈍化したことなどから去年の同じ時期に比べて6.8%のプラスとなり、前の期に比べた伸び率が0.1ポイントと小幅ながら低下しました。
中国の国家統計局がきょう発表したことし7月から9月までの第3四半期のGDP=国内総生産の伸び率は、去年の同じ時期に比べて6.8%のプラスとなりました。
伸び率は前の期に比べて0.1ポイントと小幅ながら低下し、6期、1年半ぶりに前の期を下回りました。今期は、工業生産が回復する一方で、国有企業などが行う設備や建設といった固定資産への投資の伸びが鈍化しました。
中国政府は従来の高成長で生じたひずみを是正するため、中程度の成長に切り替えるとして、ことしの成長率の目標を去年の実績を下回る6.5%前後としています。
記者会見した国家統計局の※ケイ志宏報道官は「ここまでの経済運営は総じて安定していて、経済構造も向上している。新産業の成長も加速しており質も明らかに向上している」と述べました。
中国では5年に1度の共産党大会が開かれていますが、習近平国家主席は18日に行った政治報告で、投資に偏重した従来の経済運営を改めて、イノベーション・技術革新を通じてITなど次世代産業を育成するとともに、消費主導の経済への構造改革を推し進める考えを強調しました。
ただ、投資の減少は景気にマイナスの影響も与えるだけに、今回の共産党大会を経て発足する中国の新たな指導部は景気の悪化を防ぎながら、構造改革を進めるという難しい経済運営を迫られることになります。
※ケイの左側は「刑」の左側、右側は「那」の右側
-- NHK NEWS WEB