ネジを作る特殊な工具で世界トップシェアの愛知県の大手工具メーカーに勤めていた62歳の元社員が会社の技術の秘密情報を不正に持ち出したとして不正競争防止法違反の疑いで逮捕されました。調べに対し、元社員は「競合会社に勤める中国人の知り合いに漏らした」と供述しているということで、警察は情報の流出先などについて調べています。
逮捕されたのは愛知県豊川市に本社がある大手工具メーカー「OSG」の元社員、花見和敏容疑者(62)です。
警察の調べによりますと、花見元社員はことし1月から2月にかけて、社内のコンピューターにアクセスし、ネジを作る「タップ」という特殊な工具の工作図など会社の秘密情報のデータをハードディスクにコピーして不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
花見元社員はことし6月まで会社に勤務し、工具の技術開発を担当していて、秘密情報にアクセスできる権限があったということです。
会社のホームページによりますと、この会社の特殊な工具は自動車や航空宇宙産業などに使われ、このうちタップは世界トップシェアです。
警察によりますと、花見元社員は容疑を認め、「競合会社に勤める中国人の知り合いにデータを漏らした」などと供述しているということで、警察は情報の流出先などについてさらに詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB