検査データの改ざん問題で、「神戸製鋼所」は記者会見し、社内調査に対しアルミと銅製品を生産する工場で不正の隠蔽を謀っていたことがわかったと発表しました。
また子会社の工場が工業製品の安全性を示すJIS=日本工業規格の認証機関から立ち入り検査を受け、品質管理体制が規格を満たしていない疑いを指摘されたことなどを明らかにしました。
神戸製鋼は午後6時半から梅原尚人副社長が記者会見して、これまでの社内調査の内容を明らかにしました。それによりますと、アルミと銅製品を生産する山口県の工場で、会社が問題を把握したあとの社内調査に対して、管理職など複数の従業員が検査データの改ざんを報告せず、不正の隠蔽を謀っていたということです。この不正の隠蔽は、内部通報によって19日になって明らかになったということです。
また、銅製品を生産する子会社の神奈川県にある工場が、工業製品の安全性を示すJIS=日本工業規格の認証機関から立ち入り検査を受け、品質管理の体制が法律に定められている規格を満たしていない疑いがあると指摘されたことを明らかにしました。
さらに新たに、「厚板」と言われる加工品を製造する子会社でも、検査を行わなかったりデータを改ざんしたりする不正を行っていたことも発表しました。
こうした事態を受けて、神戸製鋼は、外部の有識者などからなる調査委員会を新たに設けて、徹底的な原因究明と、再発防止策を検討するとしています。神戸製鋼の梅原副社長は「当社とグループ会社の不適切な行為について、お客様や取引先、そして株主の皆様に多大なご迷惑をおかけしていることを改めておわび申し上げます」と謝罪しました。
-- NHK NEWS WEB