再生可能エネルギーで発電した電力をあらかじめ決めた価格で買い取る制度について、経済産業省は、家庭用の太陽光発電の来年度の買い取り価格を1キロワットアワー当たり今年度よりも3円安い28円とする方針を決めました。
再生可能エネルギーで発電した電力を電力会社があらかじめ決めた価格で買い取る制度では、毎年、経済産業省の審議会が価格を見直していて、13日に開かれた会合で、来年度、平成29年度以降の買い取り価格の案がまとまりました。
それによりますと、出力が10キロワット未満の主に家庭用の太陽光発電は、今年度より1キロワットアワー当たり3円安い28円となっています。家庭用の太陽光発電は今回から3年分の価格を示すことになっていて、再来年度は26円、次の年度は24円としています。
出力が10キロワット以上の事業用の太陽光発電は、今年度より3円安い21円で、制度が始まった4年前に比べて半分の水準となっています。
風力発電は、来年4月から9月は今年度と同じ22円に据え置きますが、10月からは21円に下げます。風力発電も今回から3年分の価格を示すことになっていて、再来年度は20円、次の年度は19円とされ、初めての値下げとなっています。
買い取り価格はコストや普及の状況などで見直されていて、普及が進んでいる太陽光や発電コストが海外に比べて割高な風力は、買い取り価格を徐々に下げる方向となっています。
電力会社は、買い取り価格を電気料金に上乗せしているため、価格引き下げによって電気の利用者の負担は今年度よりは抑えられることになります。
一方、地熱や水力、それに木の廃材などを使ったバイオマスの発電は、普及が進んでいないため、一部の発電規模を除いて価格が据え置きとなっています。
13日に示された案は、一般の意見を聞いたあと、来年3月までに正式に決まります。
-- NHK NEWS WEB