シンガポールで自動運転技術を使って無人走行するトラックが実用化されることになり、24日、メディアや関係者に公開されました。
公開されたのは、ベルギーの大手物流企業が開発したもので、全長およそ15メートルの一般のトラックに自動運転技術を搭載しています。
トラックは、シンガポールにあるアメリカの大手エネルギー企業の敷地内で、倉庫と倉庫を結ぶ長さおよそ4キロの道路を無人走行し、プラスチック製品の原料を運搬します。
道路には3メートル間隔でセンサーが埋め込まれていて、トラックはこのセンサーを感知しながら進みます。トラックはコントロールルームからの指令で走行し、最高速度は時速25キロ程度ですが、安全装置が設置され、人やモノを20メートル先に見つけると減速し、6メートル先まで近づくと停止するということです。
シンガポールでは若い世代を中心にトラック運転手のなり手が少なく、外国人労働者に頼っており、賃金の上昇も見込まれることから、物流業界では人手の確保や労働コストが課題となっています。
トラックを開発したベルギーの大手物流企業は、自動運転に問題がなければ来年3月までに12台に増やしたいとしており、コーエン・カードンCEOは「将来的には公道でも走れるトラックを開発したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB