製品の検査データの改ざんを繰り返していた「神戸製鋼所」は新たに企業の生産設備をつくる機械事業や子会社などで、4件の不正が明らかになったと発表しました。神戸製鋼は26日午後3時過ぎから川崎博也社長がこれまでの社内調査の内容などについて記者会見しました。
それによりますと、企業の生産設備をつくる機械事業や子会社などで、検査データの改ざんや必要な回数の検査を行わないなど、新たに4件の不正が明らかになったとしています。また、これとは別に、鉄鋼部門の海外事業で不正が行われていた疑いがあり、調査を進めているということです。
神戸製鋼では、すでにアルミや銅製品の検査データの改ざんなどが明らかになっており、グループ内に不正がまん延していたことが浮き彫りになりました。
また、JIS=日本工業規格の認証機関から、神奈川県にある子会社の工場で生産する一部の製品について、認証を取り消されたと発表しました。この工場では生産した銅製品の一部について実際には、JISの水準を下回っているにもかかわらず、水準に達しているようにデータを改ざんしていたということです。
川崎社長はほかの製品でも認証の取り消しが広がる可能性について、「現段階ではないと思っているが、100%ないかというと、それはあるかもしれない」と述べ、可能性は否定できないという認識を示しました。
一方、会社によりますと、不正が行われた製品の出荷先525社のうち、依然、海外の企業を含む88社で安全性の確認作業が終わっていないということです。
-- NHK NEWS WEB