今月、岡山県の中国自動車道で、落ちていたタイヤに乗り上げたトレーラーが横転し、路肩に避難していた親子2人が巻き込まれて死亡した事故で、このタイヤは広島県に本社がある運送会社のトラックから落下したスペアタイヤだったことが、捜査関係者への取材でわかりました。警察は、関係先として運送会社の営業所を捜索するとともに、運転手から話を聞くなど調べを進めています。
今月18日、岡山県津山市の中国自動車道で、落ちていたタイヤに乗り上げて車が動かなくなったため、路肩に避難していた広島市安芸区の中村美香さん(49)と長女で大学4年生の亜美さん(21)が、同じタイヤに乗り上げて横転した大型トレーラーにはねられて死亡しました。
警察のこれまでの調べで、事故の前に現場を通過した車両の中からスペアタイヤが無くなっていた大型トラックが見つかっていましたが、捜査関係者によりますと、このトラックは広島県に本社がある運送会社「ムロオ」の松江市にある営業所で使われ、落ちていたのはこのトラックのスペアタイヤとわかったということです。
警察は、トラックから落下したタイヤが事故を引き起こした過失運転致死傷の疑いがあるとして、点検や整備の実態を調べるため、27日までに関係先としてこの営業所を捜索したということです。
捜索を受けたことについて、「ムロオ」は「捜査中のためコメントできません」としています。
警察の調べに対し、トラックの運転手は「スペアタイヤが無くなっていたことには気付かなかった」と話しているということで、警察は引き続き運転手から話を聞くなど調べを進めています。
-- NHK NEWS WEB