埼玉県上尾市の市長と市議会の議長が、市のごみ処理施設に関する事業の予定価格を業者に漏らしたとして逮捕された事件で、業者は市長らと5年ほど前に知り合い、飲食などを通じて市長に直接、便宜を図ってほしいと持ちかけていたことが警察への取材でわかりました。警察は島村市長と業者との関係についても詳しく調べることにしています。
埼玉県上尾市の市長、島村穣容疑者(73)と上尾市議会の議長、田中守容疑者(72)は、市のごみ処理施設でペットボトルを処理する業務の入札をめぐって予定価格などをさいたま市の設備管理会社に漏らしたとして、官製談合防止法違反や入札妨害の疑いで逮捕され、31日午前、さいたま地方検察庁に身柄を送られました。
その後の調べで、業者は5年ほど前に市長らと知り合って親交を深めていたということで、今回の入札でも飲食などを通じて田中議長だけでなく入札の予定価格などを決める権限のあった市長にも直接、便宜を図ってほしいと持ちかけていたことが警察への取材でわかりました。
この事件では、田中議長は業者から現金数十万円を受け取ったとしてあっせん収賄の疑いでも逮捕されていて、警察は島村市長と業者との関係についても詳しく調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB